ALWAYS 三丁目の夕日を見ました。

特撮の東京タワーやノスタルジックな当時の町並み、昭和33年という魅力に満ちたキーワード・・。 実際に見てみると、そういう設定は、見ている最中は夢中にさせられるものの、意外なほど心に残りませんでした。
1958年といえば、私の両親が結婚した頃。私なりに思い入れの強い時代のせいなのか、緻密に再現されればされるほど、当時そこにあった何か大事なものが抜け落ちてしまっている感じがしてしまったのかな。

だけどもすばらしい映画でした。
私がとてもリアリティを感じたのは、母親から捨てられた少年―淳之介。 そして彼と美人おかみのヒロミ(小雪)によって、大きく変化していく売れない小説家―茶川竜之介(吉岡秀隆)。 〜 この3人のストーリー。
そこにあるのは、少年のモノ書きになりたいという夢とあこがれ。そして自分を愛してくれる本当の意味でのお父さんとお母さんを強く求める、こどもらしい心。
(私は最近ますます、子どもが持つこの心が、人間にとってとても大事なんだなと痛感するようになってきました。)
この、少年の心、夢、願いが、大人にはない独特な力で、しがない小説家とヒロミという女性をつなぎ、ダイナミックに変化させていく。

                    * * *


   こどもの心。 こども・・って不思議だと思う、人間の世界の中で。
   最近ますます、とってもそう思う。

<追記> この映画は、ぜひDVDでおじいちゃんおばあちゃんと3世代でいっしょに・・と思っていたけれど、映画を観てみて、それができなかった理由がわかってしまった。 子どもといっしょに楽しく観ました。