ハイドパークTV放映

m-poko2006-01-14

ハイドパーク・ミュージック・フェスティバル@狭山(9/3-4)の模様がTV放送されました。

私は当日行けなかったので、あくまでTVの画面を通して感じたことしか書いていません。当日とのギャップが大きいことと思います。ご容赦ください。

公園のゆったりとした雰囲気、私の知らないミュージシャンの演奏がたくさん見れてうれしい。そしてどの出演者もホントにいい感じ。

麻田浩さん率いるバンドのウェスタン・スウィング(?)の演奏がなんだかすごくかっこいい。私のように何も知らずに聴いても、当時聴かれていた感覚が伝わってくるようで、うれしかった〜!!

そしてそして、トミ藤山さんの「テネシー・ワルツ」に魅了されてしまいました。 会場前方ではカウボーイブーツ姿のダンスの女の子たち。この曲の時は、ワルツの女性パートのステップを踏んでくれている。一方で泥臭い音楽が流行っていても、すぐに男女ペアでしっとりとダンスできる文化がアメリカには下地にちゃんとあって・・・柔軟で豊かなんですね? この当時の音楽、辿っていきたくなってしまった。

どの出演者も、オンエアは一曲ずつぽっち。フルヴァージョンのDVD、発売されるといいなぁ。

ミュージシャンたちの手によって繋ぎとめられていく、日本にも音楽の深く根づいた文化があるんですねぇ。(なんか勘違いだったらごめんなさい。)

「プカプカ」の演奏がとてもいい感じ。

狭山にゆかりのミュージシャン達のインタビュー、特に西岡恭蔵さんとの思い出を語るシーンなど興味深く聞きました。

アメリカのカントリーがこんなに早くから日本人の中で受け継がれていたことを知ったマーク・べノさんが、「もっと早く来日していればよかったよ」と嬉しそうにコメントする。

また、豪雨に見舞われたステージも、TVではきれいに音が再現されていました。

個人的に洪栄龍さんの「天地洪荒」という曲も聴き入ってしまった。ずぶ濡れになって聴いた会場の人は大変だったでしょう。オンエアされた限りだけどSAKEROCKなど、若手もよかったな。



そして細野さんのステージになった時の空気・・・。 うまく言えないんですが、

敷居がいつの間にか低くなっていて、(公園×人、会場の人×ステージ上の人、当時×今…など)、分けられていたはずのものが、安心してひとつに戻っていくような不思議な感じが、画面からはしました。そしてお互いに感謝してるような。

あまりにもピュアな演奏に、公園の木や空気までがいっしょになって聴き入っているかのような雰囲気が、TVの画面からでさえ伝わってくるようでした。

完全に後追いファンの私にとって、「目の前であの曲が!」っていうような思い入れの強い聴き方はできないけれど、そんなことに関係なく聴き入ってしまう演奏。



[追記] そして演奏ということについて改めて考えさせられるような感じもしました。それほど作らない、素のままの感じで。「ちょっと練習・・」と言って弾き始め、うまく滑り出したらそのままみんなが演奏に入っていく。そんな感じがとてもよかった。ライブというのはこういう感じでよいのではないのかと、私は10代のころからずっと思っていたのだけど・・。

周到に作られたステージにわざわざ行く気がしないんだもん。「今日のステージはどうでしたか?」とインタビューする若者に「君ばかなこと訊くんじゃないよ」とたしなめた高田渡さんのことを思い出した。ライブは、その時、その場にだけ生じるものという素朴な捉え方。そうではなくてライブを一つの商品のように扱っている業界人のような人がいるのでしょうか。そんなことが演奏者と聴く人の間に、よけいな壁や、ありもしないものをたくさん作り出している気がするんだけど。

私の思いにあるのは、たまたま興がのって演奏しているところに、音を聞きつけて山から降りてきたお猿さんが、木陰から「どうかやめないでね」と祈りながら、奇跡的な瞬間に聴き入っている〜〜(笑)という聴き方なんだけど。なんとかそれに近いあり方を実現していくこと、できないことないのではと思うんですが・・やっぱり難しいんでしょうか。(^^;)ゞ

TVも、できるだけつくらない、ありのままのほうがいいんだなぁと思いました。

(フェスティバルの公式HP)
http://hmf-sayama.jp/toppage.html
(フジテレビのHP)
http://www.fujitv.co.jp/cs/program/7211_226.html