マトリックスの論理学」 (『芸術人類学』中沢新一 より)

マトリックス」を構成するひとつひとつの要素は、自律的に勝手に動き、変化していて、それが「マトリックス」の全域でおこっています。
…そして、各要素の間に「エルミート的」という特別な関係が、「マトリックス」の全域でおこっているときにかぎって、x(t)という量は現実世界で観測できる現実の量となることができます。そうでないときには、この「マトリックス」はいつまでも潜在的ヴァーチャルな時空で、たんなる可能性のままにとどまることになります。