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NHK真剣10代しゃべり場」という番組、金曜の夜にTVをつけていて何気なく見ていたら、ちょっと気になったことがあった。

気になったのは討論の内容ではなくて、今日のテーマを掲げた男の子の、「怖れずに自由な生き方を」という提案に、「(そんなのは)甘いと思う」と反論した女の子のこと。

話を聞くと、家庭が経済的に厳しい時期を経験したとのことで、彼女は、経済的な安定の重要性を主張する。平成不況の下で10代を過ごしたこの世代の若者たちは、当然ながらそのような厳しさを身にしみて感じている子が多くて、その点ではやや大人っぽく感じる。

それはともかく、私が気になったのは、生育過程での経済的な厳しさは、女の子の場合、とりわけつらい体験として感じるように思えたこと。そしていつも気になっているのは、個人差もあるかもしれないけれど、それをバネに、たくましさを獲得し、それが人格形成にプラスになり、人間的に度量の大きさや円満さへ、そして人生の終わりへ向けて豊かさへと繋がっていくというよりは。

どうも女の子の場合、男性的な解決法を実行していくと、自分のつらさから、周囲に対しても厳しさを撒き散らしてしまう場合が多いような気がして、ちょっと気になってしまうことが多かったのだ。本人もつらいにちがいないと思うのはもちろん、もしそんな女の人が増えたら、社会もかなり深刻なんじゃないかと。

ところでこの番組の彼女の場合は、今、素直で懸命でかわいくて、そして頭も心も柔軟だ。社会や人生を深刻にとらえすぎなくて済むような柔軟さや心の豊かさがちゃんとあって・・すごい。周囲からの愛にささえられる経験も不可欠なのだなぁと、見てて思いました。人の一生は一直線ではないもんね。

私は、四角な社会に笑いや遊びや隙間をもたらしたり、相手に存分に遊ばせてあげる場を与えてあげられるような、そんなやわらかな力にあふれた女の人が好きですよ。